ここでは従来通りの主な建築技術についてではなく、 エコロジーを軸としたこれからの建築について、 考えていることを少しだけ紹介したいとおもいます。
「ノーマン・フォスターやリチャード・ロジャースといった”ハイテック”と呼ばれるスタイルの建築家たちは、 ポストモダンの建築がもてはやされるずっと以前からずっとエコロジカルな発想で建築をつくってきた。そのころ 日本でもハイテックを目指した者はいたが、その多くは表層の表現を模倣しているに過ぎなかった。 その形態の背景にある、フォスターやロジャースの思想を理解していたわけではない。 しかしこれからは日本の建築家もエコロジーということを意識して設計することで、真のハイテックの建築が 生まれるかもしれない。」 〜手塚 貴晴氏による〜
手塚氏は東京にて活動する建築家でエコロジカルな部分にもこまやかな考え方をお持ちの方である。
とあるオフィスのビルの場合、10年後には解体される予定のため、期間内に採算をとるためのローコスト化、
工期短縮はもちろんのこと、解体工事のしやすさや、廃材のリサイクルにも配慮がなされている。
ハイテンションボルトと呼ばれるボルトだけで接合し、溶接を行わないことで、パネルのリサイクルを容易にした。
このように現代社会では、再利用まで視野に入れた”循環型”の建築が求められている。
都市部でのこのような動きに対して、住宅を主とする郊外ではどのようなエコ・デザインができるのであろうか?
新興ではない、古くからある住宅での建築物は俗に屋敷とよばれるような大きめな日本建築の住宅が多い。
この中で再利用できる素材といえば、俗に大黒柱と呼ばれる特太の柱がまず思いつく。
また、それ以外にも再利用可能な材料は数多い。
これらの古材は再利用品だからといって、けっして価値の低いものではない。
地域性により、常にあたらしい建築が求められる日本において、
数少ない「長い時間により昇華されるもの」であり、それはとても美しいものに他ならない。